此ノ木よしるは今日も更新しません

技術の話が多め

よしる先生は本日ネームです。

■ネームはチビネームです。

よしる先生は作業のほぼ全てをデジタル化していますが、ネームだけはアナログです。A4用紙を9コマに区切ったものをネーム用紙として使っています。

ne-mu

九分割ともなると見ての通り1コマ1コマはかなり小さい感じになり、細かい箇所も多いので消しゴムは二種類使います。一番左のものが、細かいところを消すために使うペン型消しゴムになります。

このチビネームですが、良いところとしては2枚用紙を並べれば18ページ分になり、ほぼ一目で1話分全体を俯瞰して見れることにあるようです。全体を一目で確認し、展開が停滞している箇所はないか、面白さを感じるポイントがバランス良く配置されているか、読み手の感情の起伏が1話を通してどのように変化するか、緩急が狙い通りになっているか等々、全体としての把握に使っているとのことでした。

■たまには意見も求められます

ネーム中煮詰まってくると、よしる先生も「なんでもいいからネタになりそうなこと言って」と言ってくる時があります。漫画家のこの手の言葉を真に受けるのは危険です。翻訳すると「なんでもいいから(お前が考えうる最高に面白い)ネタを言って」の意味であることがほとんどなのですから。

とは言え、とりあえずこちらとしても聞かれたからには必死になってアイディアを振り絞って出します。しかし、そのネタが使われることは稀です。なぜならここで出したネタは単なる面白さの判定基準として使われるだけなので。こちらはどんなに面白いネタを出したつもりになっても、それは作家にとってベンチマークでしかなく、そのネタよりさらに面白いネタを作家自ら考えるまで満足しません。本当に漫画家ってのはストイックで凄いめんどくさい人種だと思います。

変女bot担当スタッフ

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